赤白の遮断機
(2007/2/15)
踏切の遮断棒が見えにくく事故が多いということで、黒と黄ではなく赤と白の遮断棒が導入されつつあるらしい。 写真の左側が赤白の遮断棒なのだと思うが、私のような赤緑色盲の人間にとってこれは非常に見えにくい。 赤緑色盲の人間は赤と茶色や緑の区別がつきにくく、 街中にも山中にも白/緑/茶色のものは沢山あるので、赤白の棒は昼でも夜でも風景の中で全く目立たない。 新しい遮断棒は太くもなっているようだが、もとの黄色と黒の棒を太くした方がはるかにマシに感じられる。
色盲でない人間にとって赤白が目立つのであればそれを導入するのは結構なことだが、そのため苦労する人が出るようでは困る。 この変更については日本色彩研究所という財団法人がアドバイスしているらしいので 掲示板で質問したところ一応回答を貰えたのだが、 幅広い人間に対して見やすさを実験したわけではないようだし、 「赤はご指摘の通り、赤緑色盲の方に取っては、暗い色として認識されます」のように赤緑色盲を根本的に誤解しているような発言も含まれていたので 不審感を拭うことができない。 なぜちゃんと実験もせずにこのような変更を推奨しているのかわけがわからない。
普通の生活において色盲は特に不便なことはない。紅葉の美しさがよくわからないぐらいのものである。 困るのは「信号の色」「電気抵抗のカラーコード」「LEDの色」のような人工物にほぼ限られており、 こういうものはなんとかしてもらいたいと常々思っているのだが、 わざわざ世の中の問題を増やすような施策はやめてもらいたいものである。 遮断器を見やすくしたいのなら、 棒を点滅させるとか、様々な色や形を混ぜるとか、いくらでも方法はあるはずなのに。
#ブログ 2007/2/15