ブログ: 芋蔓検索の便利さの解説.
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(2014/4/8)
何か(A)を見たとき別の何か(B)を思い出すことがあるのは、脳の中でAとBが関連づけられているからだろう。Bを思い出すことでまた別の何か(C)を思い出すといった具合に芋蔓式に記憶をたどって昔の記憶を復活できることがある。頭の中で無意識にこういった検索を行なっていることは多いだろう。
一方、Webの情報や自分のファイルを検索したい場合はキーワード検索するのが普通であり、データ間の関連を利用して検索するのは難しい。しかし様々なデータが自然に関連づけられていれば、計算機上でも脳内と同じような芋蔓検索ができて便利なはずである。
デジカメ写真や音声データなどはキーワード検索しにくいので、データ間の関連を利用して検索する方が効果的である。たとえば展示会で撮影した写真が欲しい場合、展示会の日付をキーワード検索してからその日の写真を検索すればうまく見つけることができる。この場合、写真にキーワードがついていなくても、日付のような関連属性を使って芋蔓検索できたことになる。\(^o^)/
しかしこのような検索を行なうには少々頭を使う必要がある。展示会の名前や場所などからすぐに写真が見つかる方が望ましいので、こういった芋蔓検索をうまくサポートする検索システムが必要だと思う。そういうシステムを作ってみたこともあるのだが、実装がイマイチなのであまり活用できていない。
日付や場所のような暗黙的な関連情報が存在しない場合は人手で関連を登録する必要がある。ある写真(X)に人物(P)が写っており、別の機会に撮った写真(Y)にも人物(P)が写っている場合、XとYには関連がある可能性があるのでXからYを検索できると良いのだが、日付も場所も異なっていればXとYを自動的に関連づけることは難しいので、このような写真の芋蔓検索はあまり一般的ではないと思われる。 しかし、XにもYにも「P」というキーワードが登録されていれば「Pつながり」でXとYを関連づけるのは簡単である。XとYの両方に「P」というキーワードを登録しておくだけで簡単に芋蔓検索することが可能になる。 つまり写真にキーワードを登録するだけで写真の芋蔓検索ができるようになるわけで、それ以外の属性を利用した芋蔓検索も併用すればかなりのデータを芋蔓検索することが可能になることになる。
写真にキーワードを付加できるサービスやシステムは多いのだが、あまり活用されてはいないようである。これは、キーワードを付加することによって芋蔓検索が可能になってとても便利だということが充分に認識されていないからだと思う。写真などにキーワードやコメントをちょっと付加する習慣をつけておけば、あらゆる写真を芋蔓検索できて大変便利だということを実感できるシステムが必要であろう。
写真にキーワードを付加すると言うと「そんな面倒なことはやりたくない」と感じるのが普通だと思うが、あらゆる写真にキーワードをつける必要があるわけではないという認識も重要である。たとえばP氏と沢山写真を撮った場合、すべての写真に「P」というキーワードをつける必要はなく、代表的な写真ひとつだけに「Pさんと会った」などと書いておけば良い。同じ日付の写真はすぐみつかるからである。つまり、特徴的な写真だけにちょっとしたコメントをつけておくだけで効果的な芋蔓検索ができるようになる。
私は自分のデジカメ画像に位置情報やキーワードを付加しているので、例えば「自転車」というキーワードから以下のような写真を検索することができる。
これは場所も日時も異なる機会に撮った写真なのだが、たまたま「自転車」という共通のキーワードを登録したために子供の成長記録のようになっている。これらには「自転車」という共通のキーワードが登録されているので、
という写真から
という写真を芋蔓検索できることになる。また、この写真と同じときに撮影した以下のような写真も簡単に芋蔓検索できることになる。「子供と浜辺で自転車で遊んだときの夕日」のような写真をすぐに検索できるわけである。
このように、ちょっとしたキーワードやコメントを写真などに付加しておくだけで様々な情報を芋蔓検索できて便利だということは重要だと思う。それを充分活用できる情報管理システムはあまり見たことがないので、簡単に使えて便利なシステムを開発したいと思っている。