タワマン文学 - 息が詰まるようなこの場所で

(2026/3/22)


湾岸タワマンに住んで謎のマウント勝負を繰り広げるひとびとの心理や行動を描いている鬱陶しい本だった
タワマン住人への偏見や思い込みが詰まっているようだ
特に変な人間や悪意ある人間が出てくるわけではないのだが、基本的に他人との差ばかり気にしててマウントとか自慢とかが滲み出てくる
登場人物が興味有るのは高級な家とかワインとかレストランとか自動車とかばっかり
こういうのが、一般人が見た典型的なカッコ良さなのだろうか
北関東の田舎から都内に出てこれたことを大事に思ってる
運動にコンプレックスがある話が何度も出てくる
自分が運動が得意だったら足が遅い子供の心理なんてわからないと思うので、作者は運動が苦手だったのかもしれない
SAPIX的な中学受験に血道をあげるのが普通だと思っている
その結果の選択が慶應中等部だったりする
中学入試事情はよく知ってて詳しく書かれているが大学受験の実情は知らないみたいだし
著者自身がサピに行ってたのか、サピの内情は詳しい
著者が慶應中等部とか慶應大学だったりするからか、それ以外がよくわかっていないようだ
自分より上や下の人間の発想や行動はわからないのだろう
タワマン最上階の医者家族の例
小学生の息子の「隆」、医者になれという圧力があるのに「機械工学」などという本を読んでたりする
一方、隆は年の瀬の喧騒をよそに、リビングのソファで何やら小難しい本を読んでいる。表紙に書かれた、機械工学という題字が見える。先日寄った本屋で買って欲しいと言われたものだが、一体、そんなものの何が面白いのだろうか。
医者よりもエンジニアになりたいということを表現したいのだろうが、小学生は機械工学なんか興味無いし、そんな単語が表紙に印刷されてる本なんか無い
エンジニアの発想も工学のこともよくわからないからこういう記述になったのだろう
エンジニアがスタートアップで大きく成功したみたいな話をよく聞くので、そういう人生もあるのかと思ったのだろうか
だいたい「隆」にエンジニア的雰囲気は全く無い
娘がピアノのコンクールですごい賞を獲ってとかいう設定だが、とてもそういう環境とは思えない
音楽の世界の事情を知らないのだろう
タワマンに住んでピアノを習うだけではどうにもならないんだけどね
アメリカ教育事情は割と詳しい
そういう知人が多いんだろう
いろいろ調べたこともあるのだろう
何故か「おおたかの森」をdisってるのが面白い
都落ちした貧乏人の知人が田舎で広い家を買って満足してやがる、みたいなかんじで
総合職とか一般職とかの差別がある
いまどきそんな違いがある会社は少ないのに
もちろん著者の考え方と登場人物の考え方は違って当然なのだが、あまりそうは思えないのであった

#書評 #タワマン文学